深夜2時の交換日記「贅沢な退屈」



夜風にほんの少し、肌寒さを感じてきたこの頃。
昨夜飲んだお酒がまだ、身体に残っている。
陽が少し傾いた頃にむくり、と起きて夜ご飯の支度を始める。
そんな贅沢な「1日の無駄遣い」がなんとなく好きだ。

そもそも、特別な日はムニエルを、と決めている。
できるのであれば、魚屋さんへ行って、並べられた魚たちの中から季節のものを選んでみる。
1人分だけ購入して、ついでに八百屋へ寄って帰るのだ。

夕方頃からキッチンに立つと、幼き日に見た「おかあさん」に思いを馳せてしまう。
最近は仕事が毎日遅いので、夕方頃に支度を始めるなんて、できっこない。

触れると崩れてしまいそうな白身を手に、丁寧に下ごしらえを施して。
野菜はトマト、ピーマン、オクラ、それにレタス。
季節のものたちを使って、お皿を少しずつ彩っていく。
お気に入りのお皿が色鮮やかに着飾られていく過程をたのしむ。

そうして出来あがったお皿をテーブルの上に乗せたまま、夜が来るのを待っているのだ。
こういった贅沢な退屈を詰め合わせた1人きりの日々を、わたしは愛おしい生活だと思っている。

risa / Writer 

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コメント

コメント一覧 (2件)

    • とっても素敵なコメントをいただき、ありがとうございます。
      この詩を書いたrisaと申します。
      贅沢な時間を持ったり目を向けたりするこころのゆとりがあれば、見え方も変わってきますよね☺️

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