こんにちは。
Sea Side編集部のmoeです。6月19日から始まったSea Sideのクラウドファンディングは、公開から1週間を迎えました。今までご支援していただいてる18人の皆様、ありがとうございます。引き続き応援やご支援いただけますと幸いです!
さて、今回の記事ではクラウドファンディングのリターン商品のひとつである「ぶーちゃん家の蜜柑ジュース」を作っているぶーちゃんにお話を伺ってきました。ぶーちゃんの愛媛やみかんジュースへの想いを届けます。
ぶーちゃんとSea Sideの出会い
ぶーちゃんは、愛媛県宇和島市吉田町玉津地区でみかんの専業農家をしています。ぶーちゃんの農家はぶーちゃんで8代目で、現在61歳。子供は長男長女が一人ずつで、最近長男が玉津に帰ってきてみかん作りを一緒にしているそうです。
ぶーちゃん:Sea Side編集部メンバーであるmoeさんの母が2018年の秋に収穫アルバイターとしてみかんの収穫のお手伝いに参加してくれたことがきっかけでSea Sideと出会いました。期間が終了した後もずっとmoeさんの母とご縁があり、昨年moeさんがみかんの収穫に来てくれて知り合いました。
moe:当時、母は1ヶ月間吉田町に滞在してみかん収穫のアルバイターとして働いていました。その話を聞いた時から、人生で一度はみかんの収穫がしてみたい!と思い、昨年ついに、玉津地区を訪れ収穫をお手伝いすることができました。
ぶーちゃん:moeさんに収穫を手伝ってもらった園地は、2018年7月の西日本豪雨の被害があった園地です。そこでみかんの収穫を手伝ってもらって、時々みかんを食べて、海を眺めながらいろんな話をしました。その時からの縁です。
moe:ぶーちゃんは、収穫したみかんでジュースも作っていて、その時のみかんの収穫のお礼にみかんとみかんジュースをいただきました。もちろん果汁100%のみかんジュースなのですが、味の濃さ、コク、みかんの甘酸っぱさをそのまま味わうことができて、他のみかんジュースとは一味違う美味しさです。
Sea Sideでクラウドファンディングをすると決まった時、まずリターンとして思い浮かんだのがぶーちゃんのみかんジュースでした。今回のこのクラウドファンディングを通して、たくさんの人に愛媛の、そしてぶーちゃんのみかんジュースの美味しさを知って欲しいです。
娘と一緒に育てたみかんの木から絞ったみかんジュース
moe:今回クラウドファンディングのリターンとして提供いただく「ぶーちゃん家の蜜柑ジュース」にどんな想いがありますか?
ぶーちゃん:昨年moeさんが収穫に入った園地は、2018年の西日本豪雨で被害があった園地でした。その時、私の娘が生まれた時に植えたみかんの木が流れてしまいました。
昔、「子供ができたときに、みかんの木を植えとけよ。」と他界した私の親父から教えてもらいました。もちろん子供と一緒に育てるという意味もありますが、生まれた子供が結婚する時に、ちょうど植えたみかんの木が豊作になる頃で、ちゃんとした結婚式を挙げられるからだそうです。
しかし、西日本豪雨の影響で植えたみかんの木が約350本、海に流れてしまいました。
ぶーちゃん:今作っているみかんジュースは、被災があった場所の中で、耐え残ったみかんの木から収穫したみかんを中心に絞ったジュースです。耐え残ったみかんの木には、特にいろいろな想いや思い出がこもっています。そんなみかんから絞ったみかんジュースをたくさんの人に飲んでいただきたいです。
「受援力」を大切にする玉津地区
ぶーちゃん:農家では労働力の確保も難しくなってきたのですが、一昨年はとてもたくさんの人が手伝うために玉津地区へ来てくれました。
そのため玉津地区では、みかん農家の手伝いに来てくれた人が無料で泊まれる一戸建ての家を用意しています。みんなが雑魚寝で眠れば30人くらいは泊まることができる家です。
しかし残念なことに、今借りている宿泊所は6月いっぱいをもって閉鎖となります。コロナがおさまればまた受け入れる用意をし、開設できるようにしていきたいと思っています。
moe:実は、私もその家に泊まったことがあります!私は見ることができなかったのですが、私の母が、二階の窓から見える夕日が綺麗で、他のアルバイターの人たちと夕日を見ながらビールを飲んでいたと言っていました!
ぶーちゃん:無料の宿泊所を構えてから、大学生が入ってきてくれるようになりました。県内だと松山大学と愛媛大学の生徒が来てくれて、県外だと香川大学が毎年、多い時には年に3回ほど来てくれています。また、九州から来る人で車を持っていない大学生などは八幡浜まで迎えに行くこともあります。
moe:吉田から八幡浜まで車で往復1時間半くらいかかりますよね。八幡浜まで迎えに行くのはすごい…
ぶーちゃん:せっかく吉田町まで来てくれるので、それくらいのことはしたいと思っています。家を借りたり、迎えに行ったりなど、このようなことを「援助を受け入れる力」と書いて「受援力」というのですが、「玉津に手伝いに行きたい!」と言ってもらった時に、いかに「ぜひ来てください!」と言えるか、いかにその人たちが来やすく、滞在しやすい環境を準備しておくかということを気をつけています。
冬休みの2週間、連休の2日間であっても、来てくれる人がいれば、受け入れられるように玉津地区は動いています。
moe:受援力…初めて聞きましたがすごくいい言葉ですね。
ぶーちゃん:それでいうとクラウドファンディングを開催するというのも、同じく受援力のひとつだと思います。「支援をしたい!」と思っている人たちに、すぐにクラファンのページに案内することができるからです。
手伝ってもらったら、必ずお返しをする
moe:読者の皆様、またはお手伝いに来たいと思っている方に伝えたいことはありますか?
ぶーちゃん:無償でのボランティアは募集しておらず、必ず有償にしてもらっています。
moe:それはなぜでしょうか?
ぶーちゃん:皆さん、交通費や多くの労力などをかけて玉津に来てくれているからです。どうしてもお金を受け取りませんという方は、夜ご飯を一緒に食べに行ったり、秋にみかんを送ったりして、必ず何かしらのものでお返しをするようにしています。
西日本豪雨の時は、災害ボランティアの人に助けてもらうこともありました。しかし、災害から年数が経ってきて、収入が発生するみかんの収穫など、全てにおいて手伝っていただいた方にはお返しをするというのを意識しています。
moe:ぶーちゃんの農家のお手伝いはどのようにできますか?
ぶーちゃん:基本的には、私に直接電話をもらっています。災害の時にボランティアとして来てくれた方などとのつながりがたくさんあり、私を介して農家にお手伝いに入った人が玉津地区だけで3,000人くらいいます。
結局、玉津地区に来たいという人と農家をつなげる役を誰かがしていかないと、玉津地区に来たがどこの農家にも入れないということがおこります。なので、僕がその役割をおこなっていました。現在は、玉津の若い人たちが行ってくれています。
いま南予は本当に寂しい、なんとか一次産業を盛り上げたい
moe:何か愛媛への想いがあれば教えてください。
ぶーちゃん:愛媛の中でも特に南予は一次産業が多い地域です。特に、2018年の西日本豪雨の被害があってから、真珠の稚貝が死んだり、養殖の魚が売れなくなってものすごく安値になってしまったり…
主である一次産業の景気が悪いので、正直ものすごく寂しいです。この状況をどうにかして、みんなでなんとか盛り上げたいです。
とにかく一次産業が元気にならないと経済が上向かないと思っています。みかんだけではなく、海も、山も。東京などで愛媛のみかんや、魚などをみんなに食べてもらうことが一番嬉しいし、今回のように宣伝してもらうことも非常にありがたいです。
点のつながりを線に、そしてネットワークにしたい
moe:愛媛の良さを伝えるために、私たちSea Side東京メンバーも、東京でネットワークを広げていきたいです。
ぶーちゃん:そうですね。ネットワークを作ってください。私も現在進行形で、ボランティアの方やアルバイターのネットワークを広げています。Sea Sideのメンバーも同じで、moeさんの母が玉津地区に来て点のつながりができ、その点が一つ、二つと繋がってSea Sideまで辿りつきました。
点のつながりを線にしてネットワークにして広げていると、知らない人から「ぶーちゃんがみかんを売っていると聞いて連絡したのですが」という電話がかかってくる時もあります。
そのようなネットワークを今後も広げていくことで、愛媛を元気にしていきたいです!
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クラウドファンディングリターン商品「ぶーちゃん家の蜜柑ジュース」はこちらから。
https://camp-fire.jp/projects/view/402691
玉津でのみかん農家のアルバイターに興味がある方いらっしゃいましたらSea Sideお問い合わせフォームからお願いいたします。
Writer:moe
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