「愛媛を離れても自分は愛媛県産なのだと思います」内子町出身の20歳の起業家、坪田莉來さんが捉える地方と都市をつなぐ今とは。

愛媛県の内子町出身で、現在20歳の坪田莉來(つぼたりく)さん。大学に通う傍、Rural frontier の代表取締役として起業し、全国の地域とのネットワークを強化することで様々なプロモーション事業を展開している。

勢いのある坪田さんはどのような経験を経て、一歩を踏み出したのだろうか。

今回は、坪田莉來さん自身のことを伺った。

坪田莉來(つぼたりく)
愛媛県内子町出身 2000年生まれ
法政大学現代福祉学部在籍中。
2019年 株式会社Rural frontierを設立。
2020年3月 実店舗であるRural Coffeeをオープン。

目次

「自分で軸を持って動く」という自身の夢と地方が抱える課題を結び付けて起業

元々高校生の時から、生き方や働き方の1つとして起業に興味を持っていて、自分で軸を持って動くということに関心がありました。

また、進路について悩んでいた時に、大学入学試験の対策として「自分の住む町」について見つめ直す機会がありました。その過程の中で、僕が生まれ育った愛媛県喜多郡(きたぐん)内子町は観光客が多い一方で、人口減少が進んでいることを知り、何か貢献できないかと考えるようになりました。

その後、大学に進学したのですが、大学の学びだけではどこか物足りなさを感じたと同時に、「内子町の名前は聞いたことあるけれど、どこの県にあるのかわからない」という方が全国的に多いなと感じていたんです。

その物足りなさを糧に大学1年生の時は、地域プロモーションを行っているメディアの会社でインターンをさせていただいたり、東京にある愛媛のアンテナショップで働いたりして、自分は地元に対して何ができるのかをひたすらに模索し続けました。そして元々、自分の中で関心のあった「自分で軸を持って動く」という点と地方が抱える課題を結び付けて、20歳の時に株式会社Rural frontierを立ち上げました。

実際に起業をしてから、何か変わりましたか?

1番大きい変化は、描いていたものや夢が現実に変わったことで、見えないものが見えるようになりました。ただ、いったん走り出してしまうと止まれなくなってしまったというか(笑)

でも、好きなことを突き詰めているので、全く苦しいと感じることがないのだと思います。

走り出したことで止まれなくなった、という言葉に坪田さんの意志の強さを感じます。起業するにあたって何か不安はありましたか?

僕、基本的にノーモチベーションでやっているんです(笑)モチベーションって波があるものだと思っていて、だからこそ下がった時に取り戻さないといけないじゃないですか。モチベーションが下がるということは、すなわち活動が停止する、それは会社では良くないことなので、僕はやらざるを得ない状況を作り込んで、ノーモチベーションでやっていくということを大事にしています。

また、今やっている仕事は好きの延長線上なんです。好きだから続けられるし、やらざるを得ない状況を自分で追い込んでいるので、不安を感じる暇がないのかもしれないです。

今、僕はこの仕事に全力を注いでいますが、今の仕事以外の領域になると多分、動けなくなるんです。それは2年間、この仕事を自分で軸を定めて積み重ねてきたということもありますし、自分が好きだと思えることを突き詰めているからこそ続けられるのではないかと思っています。

趣味が何かと聞かれたら「仕事」だと答えちゃいます(笑)

そんなにも好きだと思えることに出会えていることが素敵です。

多分、「生まれ変わっても起業家になりたい!」と答えると思います(笑)

不安などに対しても自分がどう捉えるか、で見える世界は違ってくると思うので、そういった面ではマイナスな思考に対しては鈍感で居続けることを意識しています。

オンラインとオフラインの両軸からアプローチをする

Rural Coffeeとしての実店舗だけでなく、Ruralなどのオウンドメディアの運用など、オンラインとオフラインの両方からサービスをアプローチしていると思うのですが、何か理由はあるのでしょうか。

そうですね。僕はいつもRural Coffeeの店舗をオフライン メディアと定義しているのですが、自分が対面で話したり、スタッフとお客さんとの対面でのやりとりを行なったり、逆にオフラインでないと発信できないものを対面でのコミュニケーションで届けていきたいなと思います。

店舗自体がオフライン メディアとして生きているのは、面白い発想ですね。なかなかオンラインとオフラインで共存しているメディアって珍しいと思います。新しい取り組みを常に取り入れ続けていますね。

これだけ物がありふれている世の中で、新しいことを生み出すのって難しいと思うんです。なので、すでにあるものとの差別化として、丁寧さだったり、あるいは一歩戻ってみる考えだったりとか、そういったことを意識するようにしています。

戻ってみる?とは、どういったことなのでしょうか。

オンラインでコミュニケーションを全国どこでもできるようになった中で、オフラインだからこそ生まれるものって、絶対あると思うんです。

なので、人が集まった方が楽しいよね、何か起こるよねといったようなワクワクすることを生み出し続けるために、一歩立ち返ったような方法を試してみることが大事かなと思っています。

また、今後売り手も買い手も考えていかなければならないと思うのは、「その商品はどこで作られて誰がやったのか、どんな思いでやっているのか」ということまで考えて、消費活動を行なっていくことです。目の前にあるもの全て、その先にたくさんの人がいることを忘れてはいけないなと。

そのために生産者の想いや手元に届くまでの過程について情報を発信していくことが重要なのではと考えています。

たとえ愛媛を離れたとしても、あくまでも自分は愛媛県産だと思うこと

地方と都市を繋ぐ、そういった活動を行う上で忘れないようにしていることは何かありますか。

あくまでも、自分は「愛媛県産」だということを忘れないようにしています。歩くスピードが東京の人みたいに速くなってきたり、1時間に1本の電車しかないような町で生まれ育ったのに、1分1秒の電車に走るような自分になっていたり…どんどん自分自身が変わっていくなと感じながらも、よく考えると自分は愛媛県で生まれ育ったのだという感覚を忘れないようにしています。

なるほど。あくまでも自分は「愛媛県産」だと。

はい。僕は愛媛県産です(笑)18歳から東京で生活するようになりましたが、内子町で生まれ育ってきたので、自身を大きく構成しているのは内子町なのかなと感じています。

愛媛を離れて、自分の中で無くしてはいけないものは何だろうか、と考えた際に、「感謝の気持ち」が1番忘れてはいけないものだと思っています。

内子町に育ててもらったということを軸に、色々な地域と都市をつないでいき、これからはもっともっと、僕が内子町と東京の架け橋になりたいです。

選択肢を増やすことでハードルが下がる

一歩踏み出したくても踏み出せない人に向けてアドバイスはありますか?

何か新しいことにチャレンジをする際に難しく考えがちだと思うのですが、案外そんなことないのではと思っています。うまくいかなかった時のことを想像するのではなく、まずは一歩引いて広く考えてみること。あとは選択肢をできるだけ増やしていくことが重要だと思います。

たとえ、つまずいてうまくいかなかったとしても、結果としてよい経験や価値に変わっていくと思います。なので、まずはやりたいと思う前向きな気持ちや好きだと思うことを認めて、大事にすることで次第に道は拓けていくのではないかと感じています。

前向きな気持ちを自分自身の中で肯定するということですね。今後どうなっていきたいか、今後の展望はいかがでしょうか。

やっぱり色々なことを変えていったり、影響力を持ったりするためには、自分自身や組織が強くならないと難しいのだと感じています。地方を含め、「何かを変えるために必要なものにまずは到達すること」が今の僕の目標です。

なので、求められていることを走り続けながら探して、1つずつ真摯に向き合っていければと思います。

ありがとうございました。最後に一言お願いします!

Rural Coffeeに、色々な方に遊びにきていただきたいです。今、様々な地域と関わりがあるので、もしかするとあなたの地元と出会えるかもしれないですし、第二の故郷が見つかるきっかけになるかもしれません。

そういった「人が集まる場」を目指しているので、愛媛と関わりがあってもなくても、ふらっと遊びに来てもらえると嬉しいです。

坪田莉來(つぼたりく)
Twitter Instagram

Rural Coffee
営業時間:9:00-19:00(水曜定休日)
所在地:
東京都文京区向丘1-16-17 LOG inn Tokyo
アクセス:
南北線「東大前」駅2番出口徒歩3分
TEL:
070-3257-3073

運営会社:Rural frontier

risa / Writer
Yuki / Photographer

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